アナトリアン・シェパード
アナトリアン・シェパードはトルコが原産地の大型犬です。
現在は番犬としての役割が大きいですが、昔からも人々に仕える作業犬として長い歴史の中で人と関わってきました。
この犬の祖先は、4000年以上前の軍用犬ではないかと考えられています。
昔から家畜を守る存在として、遊牧民達と一緒に暮らしてきました。遊牧民と移動していく中で、大きさや体毛や毛の色などが違う様々な種類が誕生します。
見た目は少しずつ違ってきますが、その性格は勇敢であり忠誠心が強いということは昔から変わらず今も引き継いでいます。
羊飼いという意味のシェパードという名前が付いていますが、羊を守っていたりしたわけではありません。
1950年になると、アメリカにこの犬が上陸し、コヨーテなどから家畜を守る番犬として飼われるようになります。
その後、徐々に世界中の人に知られるようになり、その番犬としての実用性が高く評価されました。
外見の特徴
長い距離を移動しながら生活してきたために、とても体力のある犬であり、過酷な労働にも耐えられ、頑丈な身体となっています。
大型犬でありながら優れた敏捷性を持ち、力強く逞しく、忍耐力を持っています。
ゆったりとした足取りではありますが、大地を力強く踏みしめて歩きます。
体毛は上毛と下毛の2重になっており、上毛は短く下毛が長いです。首やたてがみ部分は長めの毛で覆われています。
性格
忠誠心が強く飼い主や家畜を警護します。
番犬ではありますが、攻撃性の強い性格ではなく、のんびりとした一面も持ち合わせています。
ただし、見知らぬ人には警戒心を表わし、縄張り意識も強いです。時にはびっくりして攻撃することもあり、知らない人を傷つけないように躾することも大切です。小さな子供など予想外の行動をする人物なども攻撃するおそれがあります。
子供とも仲良くしますが、遊びはあまり好きではないので、子供とじゃれ合うのは大変かもしれません。
番犬として周囲の変化を良く捕らえ、いつもと違ったり怪しい気配を感じたりすると、吠えて知らせます。
ペットとして飼う場合の注意点
番犬ですが、運動させる必要があり、毎日長めの散歩や短時間で思いっきり運動させたりしましょう。
冬は屋内で、温暖な気候になったりそのような地域なら屋外でも飼うことは可能です。
体毛は定期的に手入れをしてあげて、ブラッシングを欠かさないようにしてむだ毛は取り除きましょう。
あごの力が強いので、家の中でおもちゃで遊ぶときはハードゴムやロープの玩具などが良いでしょう。家具やリモコンを玩具と間違ってかみ砕いてしまうこともあります。
寿命は10歳から13歳と犬にしては長生きです。麻酔には敏感なので病気などで治療する場合には注意しましょう。